大腸ポリープとは
大腸ポリープは、大腸の粘膜にできる隆起性の病変です。ほとんどは良性ですが、
一部は時間の経過とともに大腸がんへ進行する可能性があります。
特に腺腫性ポリープは将来的ながん化リスクが高いとされ、早期の切除が有効です。
日帰りポリープ切除について
大腸カメラ検査中にポリープを発見した場合、その場で切除と止血処置まで行い、当日にご帰宅いただけます。
入院が不要で、身体的・時間的負担を軽減できます。
当院で対応が難しいと判断した場合は、提携医療機関へ紹介します。
対象となるポリープ
近年では「クリーンコロン(Clean Colon)」、すなわち腸内にポリープがない状態を維持することが、
大腸がん予防の観点から重要とされています。当院では、5mm以上または性質的に切除が望ましいポリープは原則その場で切除します。
日帰り手術で対応できないポリープ
大きさが2cm以上のもの、広範囲に広がるもの、悪性の可能性が高いと考えられるものは、
安全性を考慮し入院設備のある提携医療機関をご紹介します。
ポリープの切除方法
ポリープの切除方法は、ポリープの大きさや形に応じてさまざまな方法を使い分けます。
いずれの方法でも、切除後は止血処置を行い安全を確認します。
| ポリペクトミー | ワイヤー状のスネアにポリープを引っかけ、高周波電流を用いて切除します。 |
| コールドポリペクトミー | 高周波電流を使わず、スネアを引っかけ切除します。 |
| 内視鏡的粘膜切除術(EMR) | 生理食塩水をポリープの粘膜下に注入し盛り上げた後、スネアを引っかけて高周波 電流を用いて切除する方法です。平坦な形のポリープ切除に適した方法です。 |
手術の流れ
前日
・繊維質や消化に時間がかかる食材(野菜の皮、きのこ、海藻、種のある果物など)は避け、消化の良い食事をとります。
・夕食は軽めにし、検査の12時間前までに食事を終えます。
・就寝前に、医師から処方された下剤を服用します。
当日
・朝食はとらずに来院します。水は飲んでもかまいません。
・来院前または院内で、腸管洗浄液を飲み、腸内を完全に洗浄します。
・血圧や体調を確認し、必要に応じて鎮静剤や鎮痛剤を使用します。
手術中
・大腸内を観察しながら、見つかったポリープをその場で切除します。
・切除後は止血処置まで行い、出血リスクを最小限にします。
・所要時間は切除数や大きさによりますが、通常30〜60分程度です。
手術後
・手術後は院内で1〜2時間安静にしていただき、出血や体調変化がないか確認します。
・安全が確認できたらご帰宅いただけます。鎮静剤を使用した場合は、自動車やバイク、自転車の運転はできません。
切除後の注意点
・当日は消化の良い食事を心がけ、飲酒や激しい運動、長時間の入浴は控えてください。
・1週間程度は出血リスクがあるため、重い荷物を持つ、腹圧をかけるなどの動作も避けてください。
数日間は便に血が混じることがありますが、多量の出血や強い腹痛があれば速やかにご連絡ください。
福岡県柳川市で大腸がん検査をお考えの方へ
当院では、大腸内視鏡検査と同日に日帰りポリープ切除が可能です。安全性に配慮し、
苦痛を最小限にした処置を行っております。気になる症状や健康診断で異常を指摘された方は、お早めにご相談ください。